
地域と社会を盛り上げチーム全員で新分野を開拓
地域に根差したビジネスを展開しようと2014年に立ち上がった「中部・西日本ユニット」。当初は大阪だけだった拠点を、4年後には名古屋にも展開。未開拓の地に根を張って仕事に取り組むやりがい、10年以上を経た現在の境地、これからの展望を、同部署にて日々奮闘する3名のメンバーが語ってくれました。

- 河田 友輔 / 企画営業
- 2008年中途入社。営業のみならずプランニングやデザインのディレクションをはじめ、クリエイティブでも手腕を発揮。2018年に中部営業所の立ち上げに参画し、住居を名古屋に移してからアウトドアの趣味に傾倒する3児の父。
- 上田 洋介 / プランナー
- 2016年中途入社。「場の構築を通じて、より深いコミュニケーション課題に関われるから」と、Webインテグレーション企業から博展に転職。現在はクリエイティブ局の局長として、デジタル〜リアルのチャンネルをまたいで課題解決に取り組む。
- 佐藤 達也 / 企画営業
- 2010年新卒入社。自分自身が成長できると感じて博展に入り、東京本社で研鑽を磨いた後に2015年から西日本事業所にジョイン。仕事終わりに夜の大阪の街をジョギングして日頃の疲れをリフレッシュ。

ビジネス未開拓地からのスタートは博展で初の試み。
−大阪や名古屋は博展でもビジネスでは未開拓の土地。やはりビジネスのチャンスがあると考えたからこそ、この部署を立ち上げたのですか?
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- 現在は他部署に異動した先輩が立ち上げたのですが、地方都市に事業所をつくったのは博展がM&Aをした大阪の制作会社がきっかけでした。「この機会を逃す手はない」と、とりあえず一年は営業活動を大阪で続けてみようと。営業の未開拓地ではあったものの、製造業を中心に、関西本社の大企業も当然多く存在するので、博展のお客様になり得る企業も多く存在するのではないかと考えました。
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- 自分は西日本が立ち上げのタイミングで制作会社に入社し、博展に転籍しました。博展ではゼロからのキャリア。本社から細かく指示をされるようなことはないので、何もかもが手探りでのスタートでした。
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- 立ち上げメンバーで初年度100社以上の企業に訪問しましたが、最初から仕事を多く受注するなんてことはなく、設立3年後から少しずつですが花が開き始めました。

−ちょうど名古屋にも拠点を置く頃ですね。
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- 2018年のことですね。大阪が徐々に盛り上がっている段階で、「名古屋にも拠点を作ろう」という会社の方針を聞き、シンプルに面白そうと感じてすぐにメンバーに立候補しました。もちろん大阪と同じく、「オフィスはここだ!」以外はすべてゼロの状態。それだけに東海地方での戦略をはじめ、特に指示をされることなく自由に仕事できたのは楽しかったですね。
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- 河田さんはそうポジティブに話していますが、大阪と同じく軌道に乗るまでには相当な努力があったかと。東京は博展の競合となる企業が多く、クライアントへの提案が良ければ受注に繋がります。逆に大阪は同業他社が少ないだけに、例えコンペで良い提案をしたとしても、すでに関係を構築している会社に受注が流れることが多く。クライアントとの密接な関係を作るのにも、結果が出るのにも時間を要しました。
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- 名古屋も同様の傾向があり、当時はコンペに出ても勝てない苦悩より、クライアントが心を開いてくれないことに頭を抱えていました。コンペに呼んでいただくまで、会社として人として信用されるまでに時間がすごくかかりましたね。現場がある度に顔を出したり、役に立つ情報をまめに提案したりと、地道な活動の毎日でした。
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- 会社や個人の名前をクライアントに認識してもらえるように、立ち上げ当時から私たちの部署では提案でしっかり爪痕を残すことを意識しています。受注できるかどうかはもちろん大切ですが、「きちんと顧客課題を解決できるプランで、博展の姿勢や強みを認識してもらうんだ」という意識で取り組んでます。
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- それを少人数で行わないといけないため、名古屋では自分自身が営業からクリエイティブまで一貫して担当していました。本当にサバイバルみたいな毎日でしたね(笑)。その分、仕事のスキルは大幅にアップしたと確信しています。

地域を拠点に持つ存在意義も創造する。
−その地道な営業活動が実を結び、現在は関西や中部に拠点を置く企業の展示会をサポートするだけでななく、地域に密着したあらゆる業務に携わっているんですね。
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- 私たちは、地域に拠点がある利点を活かして仕事がしたいと考えています。地域の活性化や地域創生をはじめ、自分たちが拠点とする場所に貢献できるような仕事を模索しています。
−これまで手掛けたのはどのようなプロジェクトですか?
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- 関西エリアでは鞄づくりが盛んな兵庫県豊岡市の鞄工業組合と一緒になって、約3年間をかけて地域ブランド「豊岡鞄®︎」の認知拡大を手掛けました。ブランディング、マーケティングの両方の視点から戦略と施策を組み立てて、地場産業の魅力づくり〜発信に取り組んだ事例です。
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- 中部エリアでは日本最大級のオープンイノベーション拠点として2024年に名古屋に誕生した「ステーションAi」にて、開業プロモーションの一式を担当させていただきました。入居する企業を募集するための広告制作からキービジュアルのデザイン、PRのイベントまで、クリエイティブの中心的な業務を担当しました。

−どちらも地域に根差したお仕事ですね。
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- そこまで辿り着くのに大阪も名古屋も苦労の連続でした。営業を行うのにもテレアポではなく交流会から参加したり、一緒になって仕事を請け負ってくれるパートナーをイチから探したり。
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- スタートアップメンバーから物語がスタートし、僕たちの事業に共鳴した新しい人たち スタッフが次々と仲間になって大きくなっていく。中部・西日本ユニットのこれまでの軌跡は、例えるならロールプレイングゲームです。
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- 本社であれば社員が多くてスキルも細分化されているため、必要な人材をすぐに登用することができます。ただ我々は佐藤さんも言うように、パートナーも自分たちで見つける必要がありました。
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- 本社は現在約500人のスタッフが在籍していて、一方の中部・西日本ユニットは40人(ともに2025年1月度現在)。博展という会社の中で、大手企業とスタートアップ企業という2つの顔を持っています。もちろん人数の規模に比例して、僕たちの部署は売り上げ規模もまだまだ本社に及びません。その差に対して反骨精神みたいなものを持つことが大切だと考えています。

-今後の展望を教えてください
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- 一つの企業とどれだけ深く付き合えるかを、これからも大切にしていきたいですね。展示会だけじゃなくショールームのデザイン、それに付随する広告制作など、一貫してブランディングを手掛け、本質的にクライアントの事業成長に繋がるような存在になれることを目指しています。
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- 少数精鋭の組織だからこそ、河田さんが言ったようなコンサルティング的な動きができると考えています。一方、大阪では現在、広島県からの依頼によって「EXPO 2025 大阪・関西万博」のブースの企画〜実施に携わっています。個人的な思いとしては少しずつ西へと拡大していき、ゆくゆくは他の地域にも拠点を広げていきたいですね。
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- 地方に拠点を持つことが、博展全体にとってどういったメリットがあるか。利益だけを追求することが役割だとも思っていません。中部・西日本ユニットをさらに発展させるとともに、我々の存在意義も、メンバーが一緒になって作り上げることが今後の使命なのかなと感じています。
本プロジェクトの参加メンバー
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企画営業 河田 友輔
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プランナー 上田 洋介
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企画営業 佐藤 達也